Story
「母ちゃん、いつも仕事で忙しいけど、あの1年は一緒にいっぱいおったなぁ」と子どもから言ってもらいたいと思った育休期間。
しかし、育休中はゆとりがあると思いきや、家事や2人育児に追われて1日が終わる。「母か妻」という家の中の役割が多く、役割以外の自分に切り替えができないしんどさもあります。
本当はもっとやりたいことがある。本も読みたい。バリバリ動きたい。そしてSNSを見ると周りと比べてしまい、自由な時間をほとんど取れずに落ち込むこともあります。
ただ「自分は本当はどう生きたいか」を考え直して優先順位をつけた時、二度と帰ってこない子どもとの時間を最優先することにして、やりたいことではなく、やめることを増やしました。また、町内会や小学校区内のご近所付き合いを大切にすることにしました。
友達、地域社会などたくさんの方とのつながりの中で、頑張りすぎず周りを頼りながら、日常に彩りを感じ、今も10年後も生きていきたいです。
プロフィール
矢野香織(やのっち)
2児の母。
公立学校養護教諭。公認心理師。
育休中。産後の孤育てとワンオペ育児から、孤独にならずに地域社会とのつながりをつくることの大切さに気づく。
編集後記
自分の優先順位。「自分は本当はどう生きたいか」の本質に向き合わないと、なかなか本当の意味でわからないことがあると思います。特に周囲を見て、羨ましくなったりすることで見失いがちです。やのっちさんが本質と向き合って見つけた10年後は、これを読んだみなさんにとってもカラフルに映ったのではないでしょうか。
(編集/たかのまさこ)
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