「初任者へおすすめの一冊 (2023)」として4月から学校現場で教員として働く方向けに、様々な分野で教育に携わる先輩方から、おすすめの1冊をご紹介いただきました!
「よくわかる学級ファシリテーション①ー関わりスキル編ー(信頼ベースのクラスをつくる)」岩瀬 直樹 (著), ちょん せいこ (著)
おすすめの理由
経験年数が浅い頃の自分は理想を押し付ける教師で、「こうあるべきだ」という思いで突き進み、気になる場面はすぐ介入して強い対応を取っていました。そんな自分に変化を促した出来事が2つあります。
1つ目は仲良し女子のトラブルが起こった時のこと。いつも通り介入して解決しようとすると、ある子から「自分たちで解決できるから入らないでほしい」と言われました。
2つ目は気になる行動に対して強く指導していた時のこと。近くにいた別の子から「友達が叱られるのも先生が叱る所も、もう見たくない」と言われました。
そんな時に出会い、教育観を変えてくれたのがこの本です。自分のために子どもたちがいるのではなく、子どもたちのために教師としての自分がいる。子どもたちが幸せな子ども時代を送れるようにすることが僕の役割だと気づかせてくれた1冊で、今でも時々読み返しています。信頼ベースの学級をつくるためのエッセンスが詰まった名著です。
おすすめしてくれた方
永井健太さん
1986年生まれ。大阪市の公立小学校に勤務(14年目)。市の教育研究会社会科部に所属し、子どもたちが楽しく学べる授業について日々模索している。自立した学び手を育てることや校内研を軸とした組織開発にも関心をもち、取り組んでいる。
著書『小学校社会科 都道府県・地図学習ワーク&アクティビティ』明治図書
(企画:木村彰宏 / 編集:たかのまさこ)
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