「初任者へおすすめの一冊 (2021)」として4月から学校現場で教員として働く方向けに、様々な分野で教育に携わる先輩方から、おすすめの1冊をご紹介いただきました!
「マインドセット『やればできる』の研究」キャロル・S・ドゥエック(著)
おすすめの理由
"教師が子どもの成長可能性を信じず、この子は伸びてこのぐらいだと枠を決めてしまったら、子どもたちの能力はそれ以上に伸びることはありません。 つまり、教師やまわりの大人たちに潜在能力を過小評価され、知能が開花されずにいる生徒が多数いるということを私たちは知っていなければなりません。"
私が留学を経験し、その教育メゾッドに今も強く影響を受けているアメリカのチャータースクールHigh Tech Highの根幹にあるのが、この本に書かれているグロースマインドセットです。
High Tech HIghでは教科横断型のPBLですべての授業が行われますが、大学進学率、大学卒業率は州平均を大きく上回ります。それは、生徒たちが"自分はやればできるんだ"というしなやかなマインドを手にした結果なのだと思います。
VUCA時代を生きていくこどもたちに1番必要なものはなにかと問われれば、どんな時でも自分を信じ、しなやかに努力していけるグロースマインドセットを育むことではないでしょうか。
子どもたちのためにも、また先生自身や学校組織へも本書は良い影響をもたらしてくれると思います。
おすすめしてくれた方
岡佑夏さん
Loohcs高等学院校長
高校在学時にドキュメンタリー映画『Most likely to sucucced』の舞台となったアメリカのチャータースクールHigh Tech Highへ交換留学。いつかこんな学校を日本にも創りたいと教育に興味を抱く。語学学校のカウンセラー、アウトドアツアー会社にてサマーキャンプや野外研修のマネジメントを行う。カナダでホスピタリティマネジメントを経験し、2018年に帰国後、Loohcs高等学院の立ち上げに参画。「先生を幸せにする学校づくり」をテーマに、教員向けの研修やコンサルティングを行っている。HIgh Tech High 大学院勉強会主宰。
(企画:木村彰宏 / 編集:高野雅子)