「初任者へおすすめの一冊 (2023)」として4月から学校現場で教員として働く方向けに、様々な分野で教育に携わる先輩方から、おすすめの1冊をご紹介いただきました!
「インクルーシブって、なぁに? 〜子どもを分けない場づくり はじめの一歩」フィリップ・ダウチ(著),嶋村仁志(訳)
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https://tokyoplay.thebase.in/items/66891358
おすすめの理由
ーすべての子どもたちを歓迎するー
昨年、国連の障害者権利委員会から勧告を受けたことをきっかけに、よく聞かれるようになった言葉「インクルーシブ教育」。インクルーシブ教育に関する一冊ということであれば、迷わずにこの本をお勧めします。
私は2021年に重症心身障害児のお父さんから連絡をいただいたことがきっかけで、重い障害がある子の保護者の方たちとお話をするようになりました。こうした当事者のみなさんが絶賛するのがこの本。
インクルーシブ教育は特別支援に関わる知識や技術の習得の前に「インクルーシブなあり方」で子どもたちに接することができるかが決定的に重要です。
世の中には勉強が苦手な子だけではなく、言葉を発することのできない子、走り回ってしまう子、自分でトイレにいけない子もたくさんいます。そんな子たちも含め「すべての子」を歓迎できますか?
100ページほどのちいさな本です。是非読んでいただけると嬉しいです。
おすすめしてくれた方
藤原さとさん
一般社団法人 こたえのない学校代表理事
日本政策金融公庫、ソニー(株)本社経営企画管理・戦略部門を経て、医療コンサルタントとして、医療機関再生、地域包括ケアシステムの構築サポート、ミャンマー保健省と協働した乳がん健診事業立ち上げ等を行う。2012年度都内区立保育園父母会長。2014年に「こたえのない学校」を設立。全国の教育者が探究学習について深めていくLearning Creator’s Lab(LCL)を主宰するほか、インクルーシブ教育をテーマとしたFOXプロジェクトをリードする。
著書:『探究する学びをつくる-社会とつながるプロジェクト型学習』(平凡社)、『子どもの誇りに灯をともす(解説)』(英治出版)『ラクガキのススメ(共同執筆)』(あいり出版)
(企画:木村彰宏 / 編集:たかのまさこ)