「初任者へおすすめの一冊 (2022)」として4月から学校現場で教職員として働く方向けに、様々な分野で教育に携わる先輩方から、おすすめの1冊をご紹介いただきました!
おすすめの書籍
おすすめの理由
株式会社ほぼ日の代表取締役社長である糸井重里さんの「ことば」を集めたものです。どのページを開けても、糸井さんの温かな「ことば」が載っています。
教師になりたての頃は、
・子どもたちのできることを増やしたい
・子どもたちが目をキラキラさせるような授業がしたい
・子どもたちに力をつけたいのにうまくいかない
・理想に描いたような授業ができない
…と、さまざまな願いを持ったり、「うまくいかない」ことに悩んだりするかもしれません。実際、私は日々いろんなことに悩んでいました。たくさんの教育書を読んだり先輩に相談したりして「うまくいかない」ことを解決しようとしていました。
ただ、あまりにも「こうしないと」「これを大事にしないと」と思いすぎると、少し疲れてしまいます。頭でっかちになってしまうこともあるでしょう。そんな時にこの本を読むと、教師としてだけでなく人として大事なことを思い出させてもらえます。
この本に載っている「ことば」を一つ紹介します。
なにができるからよい、なにをしたからよい、
というようなこととなんの関係もなく、
「ただいること」がよいとされることを、
ほんとうは誰もが望んでいる。
be動詞の、「be」の状態で肯定されること。
誰よりもじぶん自身からよしとされること。
学級の子どもたちにも、自分自身にも置き換えて考えることができます。この「ことば」を読むと、少し自分の中に余裕が生まれる気がしませんか。また、自分を大切にしたり、子どもたちと楽しく過ごしたりできるようになるでしょう。私は教室の机の上にこの本を置いて、いつでも読めるようにしています。
私らしく、あなたらしく、共に教師の仕事を楽しんでいきたいですね。
おすすめしてくれた方
若松 俊介さん
京都教育大学附属桃山小学校 教諭
「子どもが生きる」をテーマに日々試行錯誤しています。
「教師のいらない授業のつくり方」(明治図書)
「教師のいらない学級のつくり方」(明治図書)
「子どもが育つ学級をつくる『仕掛け』の技術」(学陽書房)
(企画:木村彰宏 / 編集:たかのまさこ)