「初任者へおすすめの一冊 (2022)」として4月から学校現場で教職員として働く方向けに、様々な分野で教育に携わる先輩方から、おすすめの1冊をご紹介いただきました!
おすすめの書籍
おすすめの理由
教育活動は、年齢、性別、経験、価値観など何もかも自分と異なる
子どもと、
同僚と、
保護者と、
他、関係する方々と、
真摯に向き合い、学び合い、支え合う関係を築き育むことだと考えています。
そのような関係には、先生自身が真摯に自分と向き合う姿勢が欠かせません。
そんな姿勢であり続けるために私が紹介するのは、平易だけども鋭い質問とシンプルで優しい絵によって構成された、32ページの絵本です。読むのに大きな時間や覚悟は入りませんので、騙されたと思って自宅の書棚に並べてみませんか?
ふと思い立った時やお休みの日に手に取り、ページをめくってみてください。
次々と質問が投げかけられるので、自然とその場に立ち止まり、自分と向き合う時間になります。それにより「そういえば最近、、、」とか「私が大切にしたいことは、、、」など、現在の自分を捉えることになるでしょう。
また、心がざわつく時にもぜひ開いてみてください。
もし絵も質問も頭に入ってこず、慌ただしく文字だけを追いかけてページをめくってしまうようだったら、あなたの脳はオーバーヒート気味かもしれません。そんな時には深呼吸してから改めて本を開き、文字を読まずに様々な視点からじっくりと絵を眺めて味わってみます。次第に脳は落ち着きを取り戻し、自分を率直に見つめる時間を作ることができるでしょう。
この本が、新しい情報や役立つスキルを教えてくれることはありません。
けれども、慌ただしく刺激の多い毎日を過ごすであろう初任者のあなたを支え、先生として前進し続けることを助けてくれると思います。
おすすめしてくれた方
高野 哲郎さん
子育てを通して絵本の面白さと可能性に目覚める。絵本を使って、楽しく人と繋がり、学びあう企画を画策中。
普段はプロジェクトアドベンチャージャパンにて、多くの学校や教員に向けた体験教育の普及や提供を行っている。また、NPO法人おちかわの里にて、子どもたちが自分の責任で自由に遊べる場所を地域に作るというプレーパーク活動に従事している。
(企画:木村彰宏 / 編集:たかのまさこ)