初任者へおすすめの一冊 vol.33「問い続ける教師―教育の哲学×教師の哲学」多賀 一郎 (著), 苫野 一徳 (著)

これから教壇に立つ方向けに、様々な分野で教育に関わる先輩方からおすすめの書籍をご紹介いただきました!
リレー形式で掲載していきますので、気になる書籍を見つけてみてください。


「問い続ける教師―教育の哲学×教師の哲学」多賀 一郎 (著), 苫野 一徳 (著)

おすすめの理由

私は4月でやっと教員4年目を迎える、まだまだ経験の浅い未熟な教員です。 そのため、「初任者の先生にこれを学んでほしい」と偉そうなことは何も言えません。今回は、私が初任1年目の時に心を動かされ、勇気づけられた一冊をあげました。

本書は、多賀一郎先生の教育実践と、教育哲学者の苫野一徳先生の哲学的考察が交互に記述されています。 きっと本書を読んだ方は、多賀先生の子供達の想い…熱く、時に人間らしく子供達と向き合い、様々な実践をされてきたその姿に、気持ちを奮い立たせられることだと思います。

しかし、この本はそれだけではありません。 苫野先生が歴史ある教育哲学を引用しながら、多賀実践を考察しています。 本書で苫野先生があげる教育哲学者たちは、きっと初任者のみなさんが教員採用試験で一生懸命暗記したであろう、おなじみの哲学者たちです。

採用試験の勉強の時には遠く感じた教育哲学者たちの考えも、多賀実践と結びつけて考えることで、ぐっと身近に感じられることでしょう。(そして、多賀先生の凄さが更に伝わることだと思います) 苫野先生は、本書で「今日の教育問題は、過去の哲学者たちがけっこう問いている」と述べています。私たちが現場でぶち当たる様々な問題は、何千年も前に教育哲学者たちが答えを出していることかもしれません。

実践と理論の往還。 日々の実践を通し自分の現場で研鑽を積むことも、歴史ある教育哲学などの理論を学ぶことも、どちらも大切なことです。 もちろん、現場に出れば実践を通し学ぶことの方が圧倒的に多いでしょう。しかし、時にはじっくり時間をかけて骨太の教育書を読み、理論を学ぶことも私は大切だと思っています。 そんな、「実践と理論の往還」の入り口として本書をお勧めします。

おすすめしてくれた方

糟谷侑里さん

東京都公立小学校教諭(音楽専科)。
国立音楽大学で音楽教育を、東京学芸大学教職大学院で教育学を学ぶ。 「対話型模擬授業検討会」のワークショップ主催。エデュシークオンラインvol.3「若手教育者の『学び方』の探究」に登壇。
興味関心は、音楽教育×探求、教師のリフレクション、一人称研究、インクルーシブ教育、教師の非言語スキル、音楽教育×ICT活用など、雑多。 ちょっと自慢できることは、「教師になってからほぼ毎日、A4 1枚分ぐらいの振り返りを書き続けてること」。

▼ワークシート

実際に読んだ方は、ワークシート(PDF)も作成しましたので、もしよければダウンロードして使ってくださいね。

(企画:木村彰宏 / 編集:高野 雅子)

▼「初任者へおすすめの一冊」アーカイブ

他のおすすめ書籍もぜひのぞいてみてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です