初任者へおすすめの一冊 vol.28「具体と抽象 ―世界が変わって見える知性のしくみ」細谷 功 (著)

これから教壇に立つ方向けに、様々な分野で教育に関わる先輩方からおすすめの書籍をご紹介いただきました!
リレー形式で掲載していきますので、気になる書籍を見つけてみてください。


「具体と抽象 ―世界が変わって見える知性のしくみ」細谷 功 (著)

おすすめの理由

今回、私がお勧めさせていただく本は細谷功さんの『具体と抽象』と言う本です。
普段あまり本を読まない人でも手を出しやすい約130ページほどの本で、漫画でもその内容を表現してあるので、とても分かりやすくなっている本だと思います。

ただ、この本の冒頭にも書いてありますが、この本は分かりやすさとは逆行する本でもあります。
ただ、それが一番のポイントであり、教員として必要なことであると自分自身が実感している
ので、この本を選びました。

この本で著者が伝えたいことに『具体と抽象を往復する』ということがあります。

これはまさに教育に関わる教師にとってとても必要な視点だと思います。

これから現場に入るみなさんは、おそらく具体的なことに追われる生活がしばらく続くと思います。

始業式までにやっておくこと、始業式当日にやること、そして始業式後に始まる日々の授業に事務作業、行事の計画や準備、運営などなど、多くの具体が仕事として降りかかってきます。

それに必死に取り組むものの、余裕のなさから具体的なことは作業となってしまい、本来の目的も見えづらくなってしまうのではないかと思います。 また、そんな中ではモチベーションの低下すらもありえます。

そこでこの本でも紹介されている抽象化がとてもプラスになります。 ただ日々の具体的なことをこなすのではなく、その具体の目的がどこにあるのか?そもそもなぜこの具体が必要なのか?

抽象化して、そんなことを考えながら、改めて具体に取り組むだけで、目的をもって取り組めるようになります。
また、同じ目的を達成するための具体を違うカタチで生み出すなど、自分なりの工夫もできるようになると思います。

もちろんこれは言うほど簡単でないことです。しかし、これだけ教育界の問題がある中にもかかわらず、この職業についたからにはみなさんにも大きな目的があるはずです。

その目的を達成するためにも、具体と抽象の往復が必要な手段の1つでもあると思います。

最後になりますが、みなさんは、この教育界をともに明るくしていく仲間と思っています。
いろいろ大変なこともあると思いますが、自分の身体を労りながら、目的を見失わずにスモールステップで前に進んでいっていけたらと思います。

おすすめしてくれた方

Hitoshi Hayashida さん

長崎県生まれ。教育学部の体育学科を卒業後、講師を経て採用試験に合格。公立小学校で現在12年目。体育主任10年目。体育行事における負担の大きさに疑問をもったことから、無駄を削ぎ落とした効率的かつ効果的な体育行事の提案・運営を目指す。夏休みのプール廃止、半日での運動会実施。持久走大会廃止など体育行事における業務改善を進めている。また健康で生き生きとした身体づくりを広めるためにzoomによるオンラインでの筋トレ企画を一年以上継続して運営したり、自らのトレーニング実践を発信したりしている。

▼ワークシート

実際に読んだ方は、ワークシート(PDF)も作成しましたので、もしよければダウンロードして使ってくださいね。

(企画:木村彰宏 / 編集:高野雅子)

▼「初任者へおすすめの一冊」アーカイブ

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