学習指導要領とは

学習指導要領とは、学校教育法等に基づき、各学校で教育課程(カリキュラム)を編成する際の基準を示した文書のことです。
小学校、中学校、高等学校等の校種ごとに、それぞれの教科等の目標や大まかな教育内容が定められており、教科書や時間割はこれをもとに作られます。

前半では、学習指導要領の目的や内容について、後半では、学習指導要領が定める基準やその性格について触れていきます。

学習指導要領の目的と内容

学習指導要領の目的

学習指導要領の目的は、全国のどの地域で教育を受けても、一定の水準の教育を受けられるようにすることです。

学習指導要領の内容と構成

学習指導要領は、教育課程全般に共通する「総則」と、各教科ごとに、何ができるようになるか(目標)何を学ぶか(学習内容)どのように学ぶか(指導内容)で構成されています。

また、社会の変化を見据えて、子どもたちがこれから生きていくために必要な資質や能力について見直しを行うため、これらの内容は約10年に一度改訂※されます。

※2020年から実施の学習指導要領については、以下の記事をご覧ください。

※約10年に一度改訂されてきた学習指導要領の変遷は、以下の記事にまとめています。

学習指導要領の基準とその性格について

学習指導要領は文部科学省からの告示

告示とは、原則的に法的拘束力がないとされていますが、学習指導要領に関しては、諸説ありはっきりしていません。ただ、学習指導要領の総則には、教育課程の編成に関して以下の記載があります。

各教科,道徳科,外国語活動及び特別活動の目標や内容の趣旨を逸脱したり,児童の負担過重となったりすることのないようにしなければならない。

文部科学省.「小学校学習指導要領(平成 29 年告示)」.第1章総則https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/09/05/1384661_4_3_2.pdf

そして、学習指導要領の性格を表すものとして、前文には以下の記載があります。

学習指導要領とは,こうした理念の実現に向けて必要となる教育課程の基準を大綱的に定めるものである。学習指導要領が果たす役割の一つは,公の性質を有する学校における教育水準を全国的に確保することである

文部科学省.「小学校学習指導要領(平成 29 年告示)」.前文 https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/09/05/1384661_4_3_2.pdf

学習指導要領は教育課程を編成する際の最低基準

また、学習指導要領は、地域や学校の実態に応じて、教育課程(カリカュラム)を編成する際の「最低基準」とされています。
「最低基準」とは、全ての児童・生徒に対して確実に指導しなければならないということです。
また、「最低基準」を満たしていれば、各学校の判断により学習指導要領に示していない内容を加えて指導することが可能であるとされています。

学校や教員の創意工夫を生かした指導が可能

つまり、学習指導要領で示されている教育内容の枠組みから大きく逸脱ぜずに指導する必要はあるが、そこをクリアしていれば、各学校や教員の創意工夫を生かした指導をすることが可能となります。
例えば、特色のある授業を実施することはもちろん、定期テストをなくすなど、これまで学校で当たり前とされてきた慣習を見直すことも可能です。
(授業時数に関しては、学校教育法施行規則で年間の標準時数が定められています)

*参考:文部科学省WEBサイト
・文部科学省.「学習指導要領とは何か?」(参照 2021-01-23)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/idea/1304372.htm
・文部科学省.「新しい学習指導要領のねらいの実現に向けて」(参照 2021-01-23)https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/cs/1321018.htm
・文部科学省.「新しい学習指導要領の考え方」(参照 2021-01-23)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/__icsFiles/afieldfile/2017/09/28/1396716_1.pdf
・文部科学省.「小学校学習指導要領(平成 29 年告示)解説 総則編」(参照 2021-01-23)https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387017_001.pdf